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【2024/04/29 04:32 】 |
遥か東方の国、じぱんぐのある朝――
 
「ほぇぇーーん!」
「きゃー、可愛いお姫様のご誕生でございますぅー♪」
オオオクの女官たちはデレデレ状態のおおわらわです。
 
「御婆殿、我が娘はどのような運命を担っておろうの?」
「姫君は、神の御心にて統治者の星を背負っていくことになりまする」
赤ちゃんの前で、水晶を覗き込みながら術師の老婆は答えました。
 
「いずれ、姫君には神の使いが寄り添うことになりましょう・・・その神とは・・うん?」
「御婆殿?」
スズミヤ卿も水晶を覗き込みました。
 
「なんと・・異国の衣装をまとった女神・・名の知れぬ女神のご守護をお受けになっておられまする」
「女神とな・・・」
 
ベッドに横になった御后がスズミヤ卿に声を掛けました。
「ねぇあなた。この子の髪の色、桜の花の色のようですわ」
「うむ、そういわれてみれば」
 
「サクラ・・この子の名前サクラはどうでしょう」
「サクラか。良い名だ」
「うふふ、サクラ、元気に育って下さいね」
 
桜色の髪の赤ちゃんは、御后様の横でにっこり微笑むのでした。

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