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大河ぁと、初の2PT戦を制したサクラ達。
その力はゆっくりと、しかし確実に、目覚めつつありました。
そしてレギオンズソウルにてサクラとアルルは、次の探索に向け準備を整えていました。
「装備を整えて・・・次は未知のエリアよ。何が起こるか分からないわ」
「ウン・・・」
「ん?どうしたの、アルル?」
アルルは少し元気が無いようです。
「アア、コナイダノ遺跡内カラナンカ調子ガオカシインダ・・・」
「風邪かな?・・・うん、熱はないわね」
「竜族ハ変温動物ダカラ熱ハ関係ナイ・・・フゥ・・・」
「あれ?角が・・・生えてるわ、アルル」
「エエ?角ダッテ・・・イツノ間ニ」
二人が話していると、装飾を持ったマリナがやってきました。
「サクラさん、ご依頼の指輪ができましたわ」
「わぁー綺麗。ありがとうございます。マリナさん」
「うふふ、どういたしまして。この指輪の名前、どうしましょうか?」
「・・・竜騎士ノ指輪・・・」
突然アルルがつぶやきました。
「え?何、アルル?」
「ソレハ・・・竜騎士ノ指輪ダ・・・竜騎士ノ・・・」
アルルの目には、いつしか涙が溢れていました。
「ど、どうしたの?何泣いてるのよー、アルル」
「ワ、ワカラナイ・・・ソノ指輪ヲ見タラ、急ニ悲シクナッテキテ・・・グス・・グス・・」
「アルルさん、確か昔の記憶が無いって言ってましたわね。竜騎士の指輪に何か思い出があるのではないでしょうか」
「・・・アルルの思い出か。うん、竜騎士の指輪。そう呼ぶことにします」
「分かりましたわ。 この指輪に、かの名を刻み込みたまえ 」
マリナの指先が光を放つと、指輪の魔石が蒼色に輝き始めました。
そしてサクラは指輪を受け取ると、そっと指にはめました。
指輪の魔力がサクラの力と共鳴する――
ドクン!
突然、アルルの姿がもやがかかったように蒼く滲むと、巨大なブルードラゴンの姿が浮かび上がりました。
――グルルルル・・・
――?!
サクラは目を疑いました。
――何?今の
「ほらほら、クッキーをあげるからもう泣かないんですのよ」
「ホント?ワーイ」
アルルは涙を拭きながら言いました。
――マリナさん、気付いてない
「オーイ、サクラ。クッキー食ベニ行コウヨー」
「え?え、ええ」
駆け出すアルルの後姿を見ながら、サクラは何かが変わり始めているのを感じました。
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